人事・労務に関する御相談は信頼と実績の雇用システム研究所

社会保険・労働保険の御相談は信頼と実績の雇用システム研究所

雇用システム研究所 トップページ雇用システム研究所 個人情報保護方針雇用システム研究所 メールマガジン雇用システム研究所 お問い合わせ
雇用システム研究所 >> メールマガジン >> 時代が求める新しい「空気」

時代が求める新しい「空気」 〜仕事にどこまで差し出せますか〜


        ☆雇用システム研究所メールマガジン☆
                                 第39号
                               2007/03/01
          http://www.koyousystem.jp


早春とはいえ、肌寒く吹く風に悩まされる今日この頃です。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

雇用システム研究所メールマガジン第39号をお送りします。


時代が求める新しい「空気」 〜仕事にどこまで差し出せますか〜


 前回、「職場の空気」について書きました。
 他の人が長時間仕事をしているなかで、自分だけ"お先に失礼"してばかりいると、「職場の空気」を共有できなくなり、違和感や非難の対象になってしまうかもしれない――ホワイトカラー・エグゼンプションが仮に導入されたとしても、帰りづらい(帰れない)状態は依然続くのではないか?――という話でした。


_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
    



☆☆ 職場での産休や育児休業を歓迎しない「空気」 ☆☆

 なかなか"お先に失礼"できない職場であるならば、産休や育児休業などもってのほか、であるかもしれません。作家の冷泉彰彦氏はそのあたりの機微を次のように記します。

 …………………………………

 産休を取ろう、家庭とキャリアを両立しようという女性には、あるいは男性も同じだが、企業内に蔓延している「空気」が敵として立ちはだかることになる。

まず「空気」のおかげで長時間労働を強いられるし、長期の休暇や離職などとんでもないという「空気」と戦わなくてはならない。
 そして幸運にも産休を取得することができ、復職に成功しても、今度は「お前は空気を共有していない」という「空気」に押しつぶされそうになるのである。
場合によっては、仕事以外に子育てという重要な使命をおびているという人間の醸し出す異質性も、周囲の「空気」には敵視の対象となる。職場が繁忙期を迎えて殺気立っているのに「子どもが熱を出した」と日の高いうちから早退する人間を職場が嫌うのは、生産性云々という"高尚な"理由からではない。職場の空気を乱す、ただそれだけなのだ。

 …………………………………

(『冷泉彰彦著「関係の空気」「場の空気」』講談社現代新書 141P)


☆☆ 対立関係を連帯に転化する「空気」 ☆☆


 《魂の一番おいしいところ》を仕事に差し出すよう求める「空気」という怪物。
 しかし、その「空気」は、一方で、《会社VS社員》《上司VS部下》という、本来対立し合う関係を覆い尽くして、「連帯の関係性」を演出してきました。だからこそ、社員は自身の権利主張を飲み込んで、持てる時間・エネルギーを惜しみなく仕事に差し出してきたのですし、たとえ部下がミスをおかしても、成果を出せずとも、上司は温情ある裁定を下してきたわけです。立場や規則を越えたところで、上司も部下も「我が社の利益」を模索する努力を重ねてきたのであり、その意味では、この"仕事第一"を強いる「空気」こそ、日本の現場力の源であったともいえるでしょう…。


☆☆ 少子化・人口減少時代と「新しい空気」 ☆☆

 しかし、今後は労働力人口が減少していきます。働き手を確保するためには、女性や高齢者の労働力が必要であり、長時間労働に従事できない人にも広く門戸を開き、登用していかなければ立ち行かないでしょう。仕事と子育ての両立を目指す社員を押しつぶすような「空気」を温存したままでは、その力は決してうまく引き出すことはできません。

 時代はいま、全員参加型の「新しい空気」を必要としているのだと思います。
                                                (福島敏之)



◆ セミナーのご案内◆


「 男女共同参画特別セミナー 」 
  
■主催  東京都社会保険労務士会
 今や、男女雇用機会均等法から男女共同参画時代へと突入し、企業は対応を求 められています。
 東京都社会保険労務士会は、企業の人事担当者をはじめとする一般の皆様向け に、男女共同参画の視点を中小企業に取り入れる方策をテーマとして、会社の生産性が向上した事例等を取り上げます。多数のご参加をお待ちしています。

■日 時 平成19年3月5日(月) 開場13:15 開会14:00 終了16:40

■会 場 なかのZERO 中野区中野2-9-7(中野駅より徒歩8分)

■テーマと講師
【第1部】「男女共同参画の視点から雇用の分野における均等な機会     
      と待遇の確保----中小企業で実現するための有効な方策とは?」
                           14:00から15:30
     (講師) 早稲田大学客員教授(前内閣府男女共同参画局長)
          名取はにわ 氏

     【第2部】「男女雇用機会均等法の改正について」15:40から16:40
        (講師) 東京労働局 雇用均等室長 金崎幸子 氏

 受講料 無料
 
申込み 東京都社会保険労務士会事務局へお申し込みください。
(TEL 03-3227-7661)
又は、雇用システム研究所まで(TEL 03-5206-5991)



■新刊本の紹介■  好評販売中


   モチベーションを高め有能な人材を確保する
   パート・高齢者・非正社員の処遇のしくみ

 著者 白石多賀子・横山玲子・小松紀子・中村美智子
 中央経済社 発行  定価 2,200円

パート等の非正社員の活用の仕方で、企業の生産力に格差がつきます。
今、雇用問題では、団塊世代の大量定年退職の2007年問題、非正社員の処遇問題があります。これらの問題を解決するために第一歩を踏み出していただきたいと願い執筆しました。また、労働基準法等の法律解説、労働・社会保険の知識についてもわかりやすく解説しています。

 お求めは、最寄りの書籍販売店、または、雇用システム研究所までご連絡ください。


■ビデオの推薦■


 「雇用延長! 65歳定年か  再雇用か」  労働調査会 開発局企画・販売
  各巻 38,000円 2巻セット 75,000円  監 修  白 石 多 賀 子
  
平成18年4月1日より「高年齢者雇用安定法」が改正されます。
改正法の基本と導入の留意点等について事例を含めてわかりやすく説明しています。



◆ 編集後記◆  


 電車の窓から梅の花を眺めながら温暖化に不安を感じるこのごろです。
 景気が回復し、特に愛知、東京、群馬では、求人活動に苦慮し、当初から正社員募集、非正規社員の正社員化を進めているところもあります。
 若年者層のうちフリーターでは、25歳までは正社員採用として企業も取り扱いますが、25歳以上になると正社員になることは大変厳しい状況にあります。
 国の政策では、25歳から35歳までの「氷河期」世代のニート・フリーターへの支援策を行っていますが、就職する意志や活動する意欲が持てずに支援策の対象にすらならない若者も多く見受けられます。
 しかし、一方では「働きたくとも仕事がない」という厳しい地域もあり、有効求人倍率1.0未満の地域では、最低賃金と同額求人もあるそうです。
 '日本ならでは'の企業発展と、そこで働く労働者が"元気でやりがい"を感じる支援策を実施して欲しいと願っています。(白石)


------------- ☆  ☆  ☆ --------------
発行者    雇用システム研究所 代表 白石多賀子
     東京都新宿区新小川町9番5号畑戸ビル   
     アドレス:info@koyousystem.jp




  今週のメールマガジン第39はいかがだったでしょうか?

   お楽しみいただければ幸いです。今後もさらに内容充実していきたいと思います。

  ご感想は info@koyousystem.jp にお願いします。
  「こんな記事が読みたい!」というリクエストも、遠慮なくどうぞ。
  次回の配信は新年3月中旬頃情報を送らせて頂きます。


              e-mail: info@koyousystem.jp
              http://www.koyousystem.jp




メールマガジンの配信が不要な方は、お手数ですが、
こちら http://www.koyousystem.jp/magazine.html から配信停止を行って下さい。



・『雇用システム研究所メールマガジン』に掲載された情報を許可なく転載することを禁じます。


雇用システム研究所 事業案内
雇用システム研究所 組織づくり
雇用システム研究所 人事制度
雇用システム研究所 教育・研修
雇用システム研究所 メンタルヘルス
雇用システム研究所 お客様向けサービス
雇用システム研究所 個人情報保護方針
雇用システム研究所 お問い合わせ
雇用システム研究所 事務所所在地




Copyright(c) 1998-2015 KOYOU SYSTEM Co.,Ltd. All rights reserved.