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大阪・世界陸上50km競歩、前代未聞の悪夢


        ☆雇用システム研究所メールマガジン☆
                                 第51号
                               2007/09/03
          http://www.koyousystem.jp


9月に入り、涼しさを感じるようになりました。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

雇用システム研究所メールマガジン第51号をお送りします。


 大阪・世界陸上50km競歩、前代未聞の悪夢
―― ミスの被害拡大を防げなかった「備え」の薄さ ――

「なんということだ」
「いま私たちの目の前で信じられないことが起こっている」

 世界陸上を中継しているTVで、実況アナの悲鳴が響いた。
 50km競歩で日本代表の山崎勇喜選手があと1周分の周回コースを残しながら、係員に間違って競技場に誘導され、埋め尽くされた観客のなか、無効のゴールラインに向かってラスト・ウォークしている。止めに入る係員もいない。観客もみな事情を知っているのか、歓声もなく、眼前の悪夢に呆然としている。
 両手をあげて“ゴール”した山崎選手はまだ気づいていない。疲労でその場にへたりこんでしまった選手に、係員が走り寄って「無効」の告知。気力をも挫かれた山崎選手は卒倒して動かなくなり、担架で競技場から運び出された――。


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☆☆ 気づいていながら、何をしている? ☆☆

 中継をご覧になっていた方は、「何をやっているんだ!」とTVに向かって叫んでいたことでしょう。

 映像を見る限り、誤った指示をした直後に係員たちの一部はミスに気づいていたようでした。それなら、競技場に入る前に選手を止め、周回コースに引き返させることもできたはず。競技場に入ってからだって、大勢の観客の前で見苦しくはあるけれど、歩き続ける選手を止めて自分たちのミスを詫び、もう一度周回コースに戻るよう説得することはできたでしょう。しかし、何の手も打たなかった。そのまま選手は“完歩”してしまいました。
(※報道によると「救護担当役員が間違いを伝え呼び戻すべく山崎選手を追いかけたものの、その権限がなく、ためらううちに山崎は行ってしまった」のだそうです)

 優勝候補が何人も脱落する過酷なサバイバルレース。闘いは終わった(!)と解放感・達成感に満たされた次の瞬間、「実は1周足りてなかったんです。コースに戻ってやり直しますか?」と問われて、サバイバルレースに戻れるような人がいるでしょうか。
 記録上、山崎選手は「棄権」となったそうです。最後まで歩き続けたのに…。


☆☆ ミスの想定がなかったのか ☆☆

 しまった。どうしよう。
 いや、誰かが止めるに違いない。あれ、誰も止めないのか?
 もう競技場だ。もう自分たちだけではどうにもできない…

 係員の側の、ミスを悟ったときの動揺、そのミスが“とてつもなく大きいこと”に展開しているのを目の当たりにする焦り・無力感・脱力感は、想像もつきません。 しかし、ミスの被害を小さくするためのアクションは、残念ながら、実行されなかった。
運営側では、こうしたミスを想定した有事の対応手順を事前に詰めていなかったそうです。

  *     *

 かかる悲劇は、くしくも「防災の日」に起こりました。
 いつでもどこでも起こりうる地震に際して、被害を最小限に抑えるためには、一人ひとりが防災意識を高め、日ごろから備えをしておくことが肝要だとされます。
 労働災害に際しても、しかり。今回の一件を他山の石として、「しまった、どうしよう…。いや誰かが…。もう自分たちだけではどうにもできない…」というようなことがないように、したいものです…。

 山崎選手には、言葉もありませんが、どうかふっ切って、一回り大きくなった勇姿で私たちの前に戻ってきてほしいと思います。お疲れ様でした…。
(福島敏之)



◆ 編集後記◆  

今夏は、猛暑日が続き東京電力による電力の需給バランスに支障を来す恐れがあるとして、22日「随時調整契約」を締結している23社に対し、午後の電気使用を控えるよう要請がなされました。
同じ日に甲子園の決勝戦が行われました。高校野球ファンの中には、「冷房の効いた部屋でテレビ観戦をするのが最高の幸せ」という方もいて、電力需要がさらに高まります。
ところで、今年の決勝戦は、最近「がばい」で有名な佐賀の県立佐賀北高校と広島の強豪広陵高校との対戦となり、佐賀北高校が8回裏に劇的な逆転満塁打で初優勝しました。
翌朝の新聞には、佐賀北高校の百崎敏克監督のインタビュー記事が掲載されておりました。その中に、国語の先生でもある監督は就任以来、生徒たちに部活動の感想などを日誌に書かせ、そこに赤ペンを走らせる。『文字の方が、子供の本音が分かるんです。』とありました。
 この文章を読みながら、我がメルマガ3号で福島敏之氏が取り上げた「日本をあきらめない―次世代へのスキル&キャリア伝授も企業の社会的責任」のなかで、「日記帳と赤ペンを通じたコミュニケーション」を思い出し、改めて赤ペン効果の威力を感じました。
 今や、企業、そしてそこで働く労働者の双方に「意識改革」が求められています。
赤ペンの効用も含めて、より密度の高いコミュニケーションの必要性を痛感した次第です。
(白石)


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発行者    雇用システム研究所 代表 白石多賀子
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