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暴力性を無力化できる組織・できない組織

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        ☆雇用システム研究所メールマガジン☆
                                 第53号
                              2007/10/01
          http://www.koyousystem.jp
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朝晩はめっきり涼しくなりました。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

雇用システム研究所メールマガジン第53号をお送りします。


暴力性を無力化できる組織・できない組織
――相撲部屋の傷害致死疑惑を考える――


 「相撲」の語源は、一説によると、争ったり張り合ったりすることを表す「すまふ(争ふ)」から来ているのだといいます。荒ぶる者同士のぶつかり合い。日本の国技でもあるこの格闘技が、いま、揺れています。

 とある相撲部屋で、弱冠17歳の若手力士が「激しい稽古」のため突然死。
 しかし、報道によると、彼の急逝する前日には、親方や兄弟子によるビール瓶や金属バットなどを用いた“かわいがり”(暴行)がもたらされ、当日には規格外の長時間に及ぶ「ぶつかり稽古」が繰り広げられていたとのことです。事実だとすれば、集団で寄ってたかって一人の人間を暴力で追い詰め、死に至らしめた――ということになります。


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☆☆ 集団に備わる暴力性〜私たちの日常にも ☆☆

 もともと集団というものは、一定の暴力性を持つものです
 集団に属していれば、序列を脅かす「ライバル」出現もあるでしょうし、ミスで足を引っ張ったり引っ張られたりという事態もあるでしょう。攻撃的感情というガソリンに引火するには十分な環境です。さらには、“則(のり)”を越えた者(たとえば社長に対して「ため口」を叩く新入社員)が出た場合、秩序回復という大義のもとでの、一種の応報的な「指導」が容認される空気もあるでしょう。

 その意味で、傷害致死事件疑惑の起きた相撲部屋と、私たちが日々暮らす日常とは、決して異なる地平の話ではない――と思います。
 大事なのは、集団に備わるその暴力性をいかに“無力化”するか、ということ。
たいていの集団ではそれができているものの、できていないところが、「パワハラ(パワーハラスメント)」という形で問題を顕在化させているということではないでしょうか。




☆☆ トップの「絶対見過ごさない・許さない宣言」 ☆☆

 パワハラ判決として有名な「川崎市水道局いじめ自殺事件」は、いじめの制止や謝罪などの適切な対応策を講じてこなかった事業主=川崎市に対して、遺族に2,300万円の損害賠償を行うよう命じた判決でした。加害者たる3人の上司は、「むくみ麻原」などと嘲笑を浴びせたり、ナイフを突きつけるなどのいじめ・嫌がらせ行為を続けていたことが明らかになっています。
 被害者の心身を蹂躙し、職場を同じくする従業員のメンタルヘルスを阻害し、士気と生産性を低下させるパワーハラスメント。企業にとってはマイナス以外の何物でもありません。

 「暴力性の無力化」とは、たとえば、経営者や管理監督者がいじめは絶対に見過ごさない・許さないとの宣言を発し、日常的に皆で声をかけあう習慣をつくり、下から自由にものを言える雰囲気づくりを心がけること、です。社会的スキルや技能の未熟なメンバーへの教育を現場任せにせず、会社として取り組み、公平な評価と処遇に努めること、です。


  *     *

 残念ながら、わが国の国技はトップの姿勢をはじめ、ほとんど及第しないようです。
 皆さんの会社では、いかがでしょうか?
(福島敏之)


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◆ 編集後記◆  
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憲政史上初の親子宰相が誕生しました。
最近の政治家に2世、3世議員が増えましたが、「国民に視線が向いていない」という声を聴きます。
元経済企画庁長官の田中秀征氏が安倍首相辞任の折、あるテレビ番組で「野武士のような人材を側に置くべきだ」と発言しておりました。自分と発想が違う人、また苦労人を側に置くことによって、方向性のズレを修正することができ、国民の声も聞こえてくるとのことです。
こうしたことは民間企業にもいえます。トップが自分の意のままになる人材のみを重用しますと、気づかないうちに“裸の王様”になってしまいます。注意や意見をしてくれる方は、関心をもって見守ってくれている人です。そんな方に意に反する意見を述べたからといって不快な言動・行動を示すと二度と関心を寄せていただけません。
年齢を重ねるにつれ、注意や意見を述べてくださる方が少なくなります。発想や思考が異なる人材が側にいますと、視野が広がり、物事を多角的に捉え、考え方にも柔軟性が出てくるように思います。何事に対しても常に素直な気持ちを持ち続けたいです。(白石)


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発行者    雇用システム研究所 代表 白石多賀子
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