人事・労務に関する御相談は信頼と実績の雇用システム研究所

社会保険・労働保険の御相談は信頼と実績の雇用システム研究所

雇用システム研究所 トップページ雇用システム研究所 個人情報保護方針雇用システム研究所 メールマガジン雇用システム研究所 お問い合わせ
雇用システム研究所 >> メールマガジン >> 「ありがたき仕合せ」を 〜商売繁盛と家内安全〜

「ありがたき仕合せ」を 〜商売繁盛と家内安全〜

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
        ☆雇用システム研究所メールマガジン☆
                             ☆新年第59号☆
                               2008/01/01
          http://www.koyousystem.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 2008年。謹んで、新春のお慶びを申し上げます。
年始の挨拶において、よく用いられる「ご多幸をお祈りいたします」というフレーズがありますが、今回は「しあわせ」に関する肩の凝らないお話からはじめます。

雇用システム研究所メールマガジン第59号をお送りします。  

---------------------------------------------------------------
□ 目次

「ありがたき仕合せ」を 〜商売繁盛と家内安全〜

◆ いいも悪いも、みな「仕合せ」

◆ bad luck と unhappiness をいかに回避・克復するか
 (以上執筆者 福島敏之)

◆ 両立支援は経営にメリット「7割超」
 (以上執筆者 津山勝四郎)

[編集後記]
  (編集長 白石多賀子)
---------------------------------------------------------------



■■■ いいも悪いも、みな「仕合せ」 ■■■

 今日、「しあわせ」といえば「幸福」(happiness)という意味です。しかし、江戸時代以前には、「仕合せ」という字を書いて、“めぐり合わせ”とか“成り行き”というような意味を表していました。しかも、それはいいめぐり合わせ(good luck)だけでなく、悪いめぐり合わせ(bad luck)をも含むものでした。

 たとえば、武士の述べるお礼の言葉、「ありがたき仕合せ」は、相手の厚情がいかに自分にとって破格の“よきめぐり合わせ”であるかを強調する謝意表現です。一方で、「その科のがれず、つひには捕へられて、この仕合せ」(井原西鶴『好色一代男』)などという使われ方もありました。強盗が牢獄で己の不首尾な顛末を語っている台詞ですが、これは当人にとっては悪い仕合せですね。

 初詣での願い事の代表格たる「商売繁盛」と「家内安全」。あえて仕合せ分類をすれば、前者は「good luck と happiness の追求」、後者は「bad luck とunhappiness の回 避」とでもなるでしょう…。


■■■ bad luck と unhappiness をいかに回避・克復するか ■■■

 資本主義経済においては「成長」は大命題ですから、企業は当然「わが社の商売繁盛( good luck と happiness)」を追求します。しかし、そのために手段を選ばず成 長拡大路線を突き進んだときに何がもたらされるかは、昨年の食品偽装によって傷ついた老舗の看板をみれば明らかです。

 今日において幅を利かせている「勝者がすべてを獲得する」という条理に過剰適応すれば、企業自体が使い捨てになってしまいます。持続・継続に価値を見出すならば、大切なことはむしろ bad luck と unhappiness を いかに回避・克復していくか――という家内安全の視点にこそあると考えられます。

 自らの存立する環境を堅固なものにしていくこと。買い手にとっても世間にとっても働き手にとっても業界にとっても“ためになる”仕事・企業経営を実践すること。そこにこそ、健全で息の長い商売繁盛が「ありがたき仕合せ」として宿るのではないでしょうか…。


*        *

 ――皆様の「家内安全」と「商売繁盛」を心からお祈り申し上げます。
                              (福島敏之)


■■■ 両立支援は経営にメリット「7割超」 ■■■

 いつも新鮮な発想で調査を行う広島労働局の雇用均等室が、「育児に関する両立支援アンケート」(事業所規模100人以上、371事業所回答、300人以上133事業所、300人未満238事業所)をまとめた。

 とかく地方労働局の調査というと、本省からの調査指示によるものばかりで、独自の調査項目を設定して、関心の持たれる調査を行う労働局は少ない。時には、何のために行うのか理解できず、労働局職員に空き時間を与えないための調査とさえ思われることもある(閑話休題)。

 調査によると、回答事業所の9割以上(92.7%)で何らかの両立支援に関する取組みを行っており、事業所規模300人以上では、ほぼ100%が取組みを行っており、法定以上の取組みを行っている事業所も約2割あった。

 両立支援に取組む理由(複数回答)をみると、「企業の社会的責任を果たす」が72.4%で最も多いが、「女性従業員の定着率を高める」(50.6%)、「女性従業員の勤労意欲を高める」(44.2%)などの理由も多かった。
ただし、「法で定められているから」(40.1%)という理由も多く、「採用で優秀な人材を集めることができる」という理由は24.7%と低かった。

 両立支援に取組んだ事業所のうち、「何らかの効果があった」と回答した事業所は7割以上の事業所(71.5%)で、女性労働者の定着や勤労意欲の高揚などに効果があっただけでなく、両立支援の取組みが、企業の社会的責任(CSR)のみならず、人事労務管理上の経営戦略としても有効であることが調査結果からうかがえる。

 一方、両立支援の取組みにあたって支障となっている事情も調査しており、企業として
「代わりの人材がいない」(27.0%)、
企業から見た従業員側の意識として、「賃金の保障・補償がない」との回答も約2割(19.1%)あった。
また、「上司や職場の理解が得られない」(4.6%)、「育児休業を取ると戻る職場がなくなる」(4.6%)という回答は、従業員側の意識に、未だ不安があることになり、この不安が「他の従業員への影響が大きい」(11.3%)という遠慮につながっている。

 賃金不払残業がサービス残業と言われるように、働く人たちの意識不足が企業側の制度を整備しても従業員側に浸透していない大きな理由の一つである。
ワーク・ライフ・バランスの言葉が繁乱し、仕事と生活の両立・調和は、少子化対策として国の大きな政策課題となってきた。

厚生労働省は今春からの次期通常国会で両立支援のための法整備(現行の関連法の拡充・強化)を予定し、来年には育児・介護休業法の改正をスケジュールにあげている。だが、ワーク・ライフ・バランス実現に大きな効果があると思われる労働基準法の改正は、その一部を盛り込んだ今臨時国会でも見送られ、今春の通常国会での審議予定もない。また、一時検討に入ったワーク・ライフ・バランス法の創設も見送りとなる見通しが強い。新たな後追い行政とならなければよいが・・・・・。                      (津山勝四郎)

--------------------------------------------------------------------------
◆ 編集後記◆  
--------------------------------------------------------------------------

“一年の計は元旦にあり”
皆様は、今年の計画や予定をどのように思い描きましたでしょうか。

労働環境におきましては、今年も激動の年になりそうです。
日本労働研究雑誌(2007.12)の「時代を背負う労働者」の冒頭に『人は様々なものを背負って労働市場に参加する。そこには本人の力の及ぶものと及ばない(及びにくい)ものがある。例えば、働く意欲などは本人の努力がある程度及ぶものだろう。しかし、先天的能力や教育に適した家庭環境などは、本人の努力の範囲を超える。ましてや、生まれた時期は本人には選びようがない。
そして、選びようのない生まれた時代に翻弄される人々が多いこともまた、厳然たる事実である。後世、このような時代の体現者を、私たちは「世代」と呼ぶ。』と述べられていました。

氷河期から一転して、今や、学生は売り手市場です。そのため離職しても次の勤務先を見つけ易いため、さらに流動化が進みます。
昨年4月にリクルートが発表した「就職ブランド調査2007」によると、大学生が企業を選ぶ際に重視する点として、@給与・福利厚生などの待遇がよい、A雇用が安定している、B社会や地域に貢献、C勤務地や通勤が便利の項目が伸びているそうです。
企業も若年者の意識の多様化に見合う受け入れ策を検討しないと、人材確保が難しくなりそうです。                       (白石)


------------- ☆  ☆  ☆ --------------
発行者    雇用システム研究所 代表 白石多賀子
     東京都新宿区新小川町9番5号畑戸ビル   
     アドレス:info@koyousystem.jp



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  今週のメールマガジン第59号はいかがだったでしょうか?

   お楽しみいただければ幸いです。今後もさらに内容充実していきたいと思います。
  ご感想は info@koyousystem.jp にお願いします。
  「こんな記事が読みたい!」というリクエストも、遠慮なくどうぞ。
  次回の配信は1月中旬頃情報を送らせて頂きます。


               e-mail: info@koyousystem.jp
 [過去のメルマガ随時更新] http://www.koyousystem.jp

 ----------------------------------------------------------------------
  
  メールマガジンの配信が不要な方は、お手数ですが、
  こちら http://www.koyousystem.jp/mail_magazine.html から配信停止を行って下さい。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
・『雇用システム研究所メールマガジン』に掲載された情報を許可なく転載することを禁じます。


雇用システム研究所 事業案内
雇用システム研究所 組織づくり
雇用システム研究所 人事制度
雇用システム研究所 教育・研修
雇用システム研究所 メンタルヘルス
雇用システム研究所 お客様向けサービス
雇用システム研究所 個人情報保護方針
雇用システム研究所 お問い合わせ
雇用システム研究所 事務所所在地




Copyright(c) 1998-2015 KOYOU SYSTEM Co.,Ltd. All rights reserved.