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従業員の働きがいと意識改革(5)〜資生堂・J&J〜

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┃\/┃    ☆雇用システム研究所メールマガジン☆
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                               2009/09/01
           http://www.koyousystem.jp
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  いまだ暑さが残りますが、空の高さに秋を感じる今日この頃。
  皆様、いかがお過ごしでしょうか。

  雇用システム研究所メールマガジン第89号をお送りします。  

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  □ 目次 INDEX‥‥‥‥‥

  ◆従業員の働きがいと意識改革(5)〜資生堂・J&J〜

  ■女性の働きやすい環境整備が活用の大前提
  ■男女の先入観をいかに払拭するか
  ■魅力的ではない男性管理職に幻滅
                   (以上執筆者 溝上 憲文)


  ■浸透してきた労働委員会でのADR
  ■19分野でADR機関を認証
  ■約9割の件数が2カ月で終結
                    (以上執筆者 津山 勝四郎)

  ■[編集後記]            (編集長 白石多賀子)

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◆従業員の働きがいと意識改革(5)〜資生堂・J&J〜

 学卒女性を積極的に採用する企業が業種を問わず増えている。今や女性の活用、戦力化は企業の成長を左右する大きな鍵を握っているといってもいい。
 ただし大量に採用し、従来のやり方で育成さえすれば力を発揮するというほど単純ではない。結婚・出産・育児といったライフイベントに伴う退職リスク、何より圧倒的多数を占める男性管理職の先入観に基づくマネジメントや育成のあり方などに苦慮している企業が多いのが実態だ。

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 ■■■ 女性の働きやすい環境整備が活用の大前提 ■■■ 
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 資生堂の新卒採用に占める女性の割合は6割。
資生堂単体の女性の平均勤続年数は男性18.4年に対し、17.5年と定着率は高い。それを支えているのが手厚いワーク・ライフ・バランス施策とキャリア育成の取り組みだ。育児支援策は育児・介護休業法以前にスタートし、法制定後も常に法定を上回る制度の充実を図ってきた。

 また、独自の取り組みとして妊娠・育児休業を経て職場復帰するまでの一連の流れを上司と確認し合う「チャイルドケアプラン」もその一つ。そのほか、育児休業中に自宅のインターネットを通じて英語などの各種スキルを習得できるシステムの提供、妊娠・育児休業中の社員同士が情報交換する場を提供する社内SNSの構築など仕事を継続するための細やかな配慮も実施している。

 その結果、女性の育児休業取得率は100%を誇り、
09年4月1日現在の育児休暇取得者は835人、
1日の勤務時間を短縮できる育児時間取得者は935人も存在する。

 こうした働きやすい環境を整備するには相応のコストもかかるが、女性活用の大前提である。さらに能力を発揮し、活躍してもらうにはキャリア志向の醸成も不可欠。資生堂では女性管理職の育成を積極的に推進しているが、その一つが毎年開催されるフォーラムだ。
今年2月のフォーラムには管理職以上の女性155人を一堂に集め、同社の前田新造社長と岩田喜美枝副社長が、それぞれ一時間ずつ女性管理職の育成に本気で取り組む姿勢をアピールした。

 資生堂のいわゆるライン管理職に相当する女性リーダーの比率は、06年4月に13.2%、現在は18.7%に達する。大手企業の中では極めて高い水準であるが、同社は2013年にはこれを30%に引き上げる目標を設定している。


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 ■■■ 男女の先入観をいかに払拭するか ■■■ 
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 管理職の中でも、一般的に営業職の女性管理職は少ない。その背景には“女性は営業に向かない”との思い込みが男性に強いせいもある。そうした意識を払拭し、男性も含めた意識改革に取り組んでいるのがジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)である。同社全体の女性管理職比率は20%を超えるが、グループの営業の女性管理職はわずか3人という状況にあった。

 取り組みの一つが、女性のリーダーシップ推進活動の一環として実施した昨年の女性営業職と男性管理職を交えたグループ合同セミナーである。単なる座学形式ではなく互いが本音で語り合う点に主眼が置かれた。

 最初に、事前のアンケート調査をもとに女性に対する男性の先入観が披露された。たとえば「女性は感情の起伏が激しい」「女性は突然退職する」「女性は論理的に思考できない」「女性はセクハラに過剰反応する」といったものだ。この男性の先入観を「実際に感じる」回答した女性は73%も存在し、その先入観は「正しくない」と思う女性が43%もいるなど双方の認識ギャップが浮き彫りにされた。

 また、女性営業職の中でも仕事に対する意識の違いも披露された。

「将来管理職になりたいか?」
という質問にイエスは44%、ノーは56%と2つに分かれた。
管理職希望者は半数近くいるのに実態は少ないのはなぜか。後半のワークショップでは部門の異なる男性管理職と女性営業職が複数のグループに分かれて“本音トーク”が実施された。いざ議論が始まると「いっせいにワーッという感じで活発に議論していた。上司と部下の利害関係がないので言いたい放題。テーマを離れていろんな議論が飛び交う」(同社広報)場面も見られた。


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 ■■■ 魅力的ではない男性管理職に幻滅 ■■■ 
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 あるグループでは、女性営業職が「様々な女性セミナーがあり、女性の意識向上には役立っているが、男性に対してはあまりない。男性側の意識改善のために男性向けセミナーがあってもよい」と提言。それに呼応するように「ダンナに対するトレーニングも必要だ」と発言するなど活発な意見が相次いだという。

 セミナーの白眉はワークショップ後に実施された発表タイムだ。参加者全員を前にして各グループから一人ないし数人が壇上に立って発表するものだが、そこでも本音の発言が相次いだ。とりわけ会場を沸かせたのは、管理職になりたくない女性営業職が56%もいたことを踏まえての女性の発言だった。

「女性が管理職になりたくないのはどうしてか、と上司の方は思っているかもしれませんが、それは今までのあなたがたが魅力的ではないからです。仕事が忙しすぎて疲弊してしまい、管理職になるとああなってしまうのかと。逆に私たちが今後結婚し、子供を持つということに比べて、ああいう管理職になりたくないなと思ってしまうのです」

 痛烈な指摘に男性管理職陣には少なからずショックを与えたようだ。緊張感溢れる“本音トーク”により、男性管理職ならず同じ女性社員にも刺激を与えたという。セミナーの狙いは「男性管理職と語り合うことで、女性の中にどういうニーズが隠れているかを見出し、仕事への意欲を自然発生的にエンカレッジすることを期待する」(同社広報)ことにあった。

 男女の見えない仕事に対する意識の壁を取り除くことは容易ではない。女性の活用、戦力化といっても一朝一夕にその効果が表れるわけではない。しかし、女性の働く意欲をうまく引き出すことが、企業の成長を促す大きな要因になることは間違いない。組織風土改革にも匹敵する地道かつ継続的な意識改革の取り組みが求められている。
                             (溝上 憲文)


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 ■■■ 浸透してきた労働委員会でのADR ■■■ 
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 厚生労働省の対局に中央労働委員会(中労委)がある。もともと労働組合法に基づいて昭和21年に設置され、労働組合法と労働関係調整法、特定独立行政法人等の労働関係に関する法律に基づき、労働者が団結することを擁護し、労働関係の公正な調整を図ることを任務とする国の機関で、担当業務としては、労働争議の調整(あっせん、調停、仲裁)、不当労働行為事件の審査(都道府県労働委員会が行った初審命令に不服がある場合)、労働組合の資格審査、などを主としている。全国に7カ所の地方事務所と沖縄県に分室を構えている。

 中労委の下部組織ともいえる都道府県労働委員会で個別労働紛争のあっせんを行っていることは、あまり知られていない。

 平成13年に、一連の司法制度改革の流れとして創設された「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」は、施行後7年度を経て、都道府県労働局における総合労働相談は、平成20年度には107万件(平成19年度比較8万件増)で、このうち民事上の個別労働紛争に関するものが23万7千件、対前年度比較4万件(19.8%)増となっていることは5月末のこの欄で掲載している。


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 ■■■ 19分野でADR機関を認証 ■■■ 
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 裁判によらない裁判外紛争解決手段(ADR)は、例えば、仲裁、調停、あっせんなど様々なものがあり、訴訟手続きによらず民事上の紛争解決を公正な第三者が関与して行うもので、法務省は取扱う紛争の範囲として、民事、商事、スポーツ、製造物責任、土地境界、特定商取引、下請取引、労働関係紛争など、19分野において認証紛争解決事業者を承認している。
労働関係紛争分野では、国の機関として都道府県労働局と都道府県労働委員会、同じ国でも司法が直接運用する労働審判委員会、そして、全国社会保険労務士会連合会と都道府県会(6月現在、京都府と沖縄県と鹿児島県の社会保険労務士会が認証ずみ。東京都は申請中)が業務として行っている。


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 ■■■ 約9割の件数が2カ月で終結 ■■■ 
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 労働委員会の平成20年度個別労働関係紛争のあっせん件数をみると、新規係属件数は前年度より28.3%増の481件となり、労働者からの申請が467件に対し、使用者からの申請は14件、終結件数をみると、解決235件、打切り150件、取下げ103件(繰越分を含む)となっており、解決率61.0%は他のADR機関をしのいでいる。

 紛争内容をみると、解雇212件(整理58件、普通97件、退職強要25件、契約更新拒否・雇止め32件)、その他件数の多いのは賃金関係で、総数で209件となっており、内訳は賃金未払い92件、退職一時金32件、解雇手当39件などである。また、労働条件等では、労働契約13件、年次有給休暇15件、労働保険13件となっており、他のADR機関で増加している職場の人間関係では、セクハラ7件、嫌がらせ43件である。

 労働委員会の行う個別労働関係紛争処理は、他のADR機関に比べ、労使委員が当初から関与することで参加率が高く、処理に関する期間も1カ月以内が約7割、2カ月以内で約9割が終結するなど迅速性があり、労働審判制のように弁護士は不要で無料であること、などの利点があり、事実、年間の新規係属件数は大幅に増えている。                    (津山 勝四郎)


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編┃集┃後┃記┃
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 先日の総選挙で、民主党が308議席を獲得し大勝利しました。

国民の多くが、閉塞感を打破し希望が持てる社会を求めて政権交代を望んだ結果です。

当日、投票所に着くと、すでに受付を待つ7〜80人の列、外国メディアのカメラ取材といつもの光景と違い、今回の選挙に対する国民の関心の高さがうかがえました。

鳩山代表は「国民が主役となる政治をつくりあげなければならいと」語っていますので、おごることなく政策は十分に議論し、その過程が国民に透明であることが必要でしょう。一日も速い日本経済の活性化を望みます。     (白石)


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 発行者  雇用システム研究所 代表 白石多賀子
     東京都新宿区新小川町9番5号畑戸ビル   
     アドレス:info@koyousystem.jp

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   お楽しみいただければ幸いです。今後もさらに内容充実していきたいと思います。
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