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女性の活躍推進に向けた企業の取り組み(2)

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┏━━┓    
┃\/┃    ★雇用システム研究所メールマガジン★
┗━━┛                           第155号
                              2015/03/01

           http://www.koyousystem.jp
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桜前線の待ち遠しい今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

雇用システム研究所メールマガジン第155号をお送りします。

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□ 目次 INDEX‥‥‥‥‥

◆女性の活躍推進に向けた企業の取り組み(2)
   〜日本GEの取り組み〜

■2020年管理職比率20%達成を目指す
■スマートワーク実践者を部署ごとに指名
■女性部下とペアで研修に参加。上司の意識と行動を変革
(以上執筆者 溝上 憲文)

〜改正労働基準法について(2)〜

■中小企業への60時間超の割増賃金率の適用猶予を廃止
■高度プロフェッショナル制度創設
(以上執筆者 日本労働ペンクラブ 津山 勝四郎)

■[編集後記] (編集長 白石 多賀子)

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◆女性の活躍推進に向けた企業の取り組み(2)
   〜日本GEの取り組み〜

 政府は女性の活躍推進を最重要課題と位置づけ、
「2020年に指導的地位に占める女性の割合30%」の実現に向けた取り組みを強化
している。通常国会に「女性活躍推進法案」を提出し、
事業主に数値目標を含む行動計画の策定・公表を義務づける予定だ(従業員301
人以上は義務。300人未満は努力義務)。
しかし、企業にとって女性管理職比率30%達成のハードルは高い。
今回は日本GE社の取り組みを紹介したい。

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■■■ 2020年管理職比率20%達成を目指す ■■■
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 日本GEの女性活躍推進の取り組みは2000年以降始まっている。
2001年に女性社員の育成を目的に「ウイメンズネットワーク」を立ち上げ、情報
交換やイベントを通じて女性社員の意識に啓発に取り組むなど、新卒の採用力強
化と優秀な女性の育成・登用を推進してきた。

 その結果、総合職の女性社員比率は01年の11%から15年1月には22%、管理職
比率は8%から14%に拡大し、役員層も23%に達している。今後はさらに加速
し、2020年には女性比率30%、管理職比率20%の達成を目指している。

 2014年以降を女性活躍推進の第2フェーズと位置づけている。その柱はシニア
マネジメントの女性の育成だけではなく、その下の若手社員層の底上げだ。その
背景には14年に全社員に実施した「ダイバーシティサーベイ」がある。それによ
ると、マネジャー職になりたい男性は60%、女性は33%。しかも女性が男性の半
数しかいないというショッキングな数字が出た。

 男女差が顕著に表れた女性の理由で多いのは「自分の望むワークライフバラン
スが実現できない」、もう一つは「自分にできるか自信がない」というものだっ
た。そうした結果を踏まえて、今後のキーワードメッセージとして「働き方を。
より多様で柔軟に」(スマートワーク)、「仕事もプライベートも、を支える」
――の2つを掲げている。

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■■■ スマートワーク実践者を部署ごとに指名 ■■■
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 スマートワークでは、柔軟な働き方を推進するためにリモートワーク(在宅勤
務)や短縮勤務、育児休業からの早期復帰者への経済的支援などを実施してい
る。中でもユニークなのが「スマートワークアンバサダー」だ。
部署ごとに自らスマートワークを実践する役割を担う人を1人指名した。例えば
アンバサダーが2日間の在宅勤務を行い、その結果を皆にフィードバックするこ
とで他の社員の実施を誘導する。誰もがやりたいと思っていても遠慮しがちな職
場の雰囲気を変えることが狙いだ。

 チームの全員が在宅勤務をすれば、会議の日時も限定され、会議のあり方を工
夫し、必要最低限の人数で行うなど会議や日頃の仕事の効率化を促すことにもつ
ながる。今年はそれを後押しするために1週間の期間内に全社員が在宅勤務を経
験する「スマートワークウイーク」の実施を計画している。


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■■■ 女性部下とペアで研修に参加。上司の意識と行動を変革 ■■■
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 働き方の改革と並行して「自信が持てない」女性の意識を変えるために上司で
あるマネジャーの意識改革と行動を促す活動も展開している。
同社には約400人の非管理職の女性総合職がいる。まず成績トップ10%の40人を
選抜し、彼女らが3年後にマネジャーになるように育成することが上司の役割と
責任であることを経営陣や人事が積極的に発信している。

 例えば女性の部下が「自分は今が楽しいのでこのままでいいです」と言えば
「わかった、頼りにしているから引き続きがんばって」と言うだけの上司が多
い。そうではなく「優秀な男性部下なら『もっと上を目指せ、俺のポジションに
なるぐらいにがんばれ』と言い、難易度の高い大きな仕事にチャレンジさせるだ
ろう。女性社員にも同じように接し、男性と同じ経験を積ませて育てるように
言っている」(同社人事担当者)という。

 また、女性社員が共通して懸念するハードワークを見直すめたに、上司自ら率
先して実践することの必要性も訴えている。

 こうした上司の自覚と部下の育成を促すために、マネジャー候補の女性社員と
上司がペアで参加する1日フォーラムを今年から実施している。1回の参加者は
1クラス10組20人。最初に同社の社長が女性が活躍するにはマネジャーの理解と
サポートがないと実現しないことを強調。その後、女性に向けたキャリア意識を
高め、自己成長の気づきを与えるセッションや男性上司に対する育成のコーチン
グ手法を学ぶ場も設けている。女性が抱える悩みや強みと弱みを上司と共有し、
どのように支援していくかを考えさせることを目的にしている。最後に女性部下
の育成プランを作成し、上司と合意し、1〜2年かけて実行することにしている。

 女性営業職の採用力の強化とマネジャーを増やしていくことも課題となってい
る。現在は営業職のマネジャー比率は一桁と少ないが、新たに「コマーシャルウ
イメン」と呼ぶ営業系女性のネットワークを設置。共通の悩みや今後のキャリア
をどう作っていくのか相談できる機会を増やしていくことにしている。

 また、2年前から入社3〜4年目の営業職のためのリーダーシッププログラム
の一環として、参加者を1年間ずつ他の部署に配置し、業務を経験してもらうプ
ログラムも実施している。

 営業部門の連携先であるマーケティング部門や審査部門などの業務を3カ所程
度経験させることで営業職としてさらなる成長と活躍を促すのが目的だ。ロール
モデルが少ない女性営業職にとっては本社の先輩女性との接点もできるうえに人
事としても意欲を喚起するなどケアしていくことができるメリットがあるとい
う。                          (溝上 憲文)
                            
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〜改正労働基準法について(2)〜

 厚生労働省が労働政策審議会(会長・樋口美雄慶應義塾大学商学部教授)から
建議された「労働時間法制等の在り方について」の内容を踏まえ、2月17日に
「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」を諮問したので、2月1日号に続
き、今号では法律案要綱に基づいてもう一度、内容を紹介しておく。
答申の一本化は難しく、各論併記となる模様だ。

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■■■ 中小企業への60時間超の割増賃金率の適用猶予を廃止 ■■■
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 法律案要綱は第一に労働基準法の一部改正を掲げ、

(1)中小事業主に対する1ヵ月について60時間を超える時間外労働に対する通常
の労働時間の賃金の計算額の5割以上の率で計算した割増賃金の支払義務の適用
猶予に係る規定を廃止する、

(2)時間外労働の限度基準を定める場合に考慮する事項として労働者の健康を
追加するとともに、限度基準に関する行政官庁(厚生労働省労働基準局、都道府
県労働局、全国の労働基準監督署)の助言及び指導に対して、労働者の健康が確
保されるよう特に配慮することを義務づける、

(3)使用者は年次有給休暇の日数が10日以上の労働者に対し、
年次有給休暇のうち5日については、年次有給休暇の付与後、
1年以内の期間に時季を定めて与えなければならないようにするが、
労働者からの時季指定又は計画的付与制度により年次有給休暇を与えた場合は、
その与えた日数分については、与えることを要しない(省令において、使用者の
時季指定においては労働者の意見を聴くことと、時季に関する労働者の意思を尊
重することを努力義務とするとともに、使用者に対して年次有給休暇の管理簿の
作成を義務づける)、

(4)フレックスタイム制の清算期間の上限を3ヵ月(現行1ヵ月)にするととも
に、清算期間が1ヵ月を超える場合には1ヵ月ごとに区分した各期間ごとに平均し
た1週間あたりの労働時間が50時間を超えない範囲内において労働させることが
でき、50時間を超えた場合には、その超えた時間について法定の割増賃金を支払
わねばならなくする。また、完全週休2日制の事業場で、労使協定により、労働
時間の限度について、清算期間における所定労働日数に8時間を乗じて得た時間
とする旨を定めた時は、清算期間を平均し1週間あたりの労働時間が、その清算
期間における日数を7で除した数をもってその時間を除して得た時間を超えない
範囲内で労働させることができ(曜日のめぐり次第で、1日8時間相当の労働でも
法定労働時間の総枠を超え得るという課題を解消)、清算期間が1ヵ月を超える
ものである時の労働させた期間が清算期間より短い労働者については、労働させ
た期間を平均し1週間あたり40時間を超えて労働させた時は、その超えた時間に
ついて法定の割増賃金を支払わなければならない。

(5)企画業務型裁量労働制については、
現行の「事業の運営に関する事項についての企画、立案、調査及び分析の業務」
について、通年の事業活動の中枢にあるホワイトカラー労働者の業務の複合化に
対応するため、
「事業の運営に関する事項に関し、繰り返し、その事業の実施を管理するととも
に、実施状況を評価し、評価の結果に基づき、その事業の実施についての企画、
立案、調査及び分析を行う業務」と、
「法人顧客の事業の運営に関する事項についての企画、立案、調査及び分析を行
い、これらの成果を活用した商品の販売又は役務の提供に係る顧客との契約締結
に向けた業務(課題解決型提案営業・販売の業務)」が追加されるとともに、
対象労働者の健康及び福祉の確保として、年次有給休暇を除く有給休暇の付与、
健康診断の実施を義務づけ、使用者が具体的な指示をしない時間配分の決定に、
始業及び終業の時刻の決定が含まれることを明確化しなければならない
(時刻の決定は専門業務型裁量労働制においても同様の改正)。

 なお、新たに追加する類型の対象業務範囲の詳細は、改正法案成立後、肯定的
要素及び否定的要素として法定指針として示される予定。


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■■■ 高度プロフェッショナル制度創設 ■■■
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 (6)特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)が創
設され、賃金、労働時間その他労働条件に関する事項を調査審議し、事業主に対
してその事項について意見を述べる労使で構成される労使委員会が設置された事
業場において、委員の5分の4以上の多数議決により議決され、その議決事項を行
政官庁に届け出た場合に、書面等により同意を得た対象労働者を、高度の専門的
知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通
常高くないと認められる業務(政令で定める)に就かせる労働者については、労
働基準法第4章で定める労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金に関する規定
を適用しない。

 該当する労働者については、使用者との間の書面等の方法による合意に基づき
職務が明確に定められていることと、労働契約により使用者から支払われると見
込まれる賃金の額が、厚生労働省で作成する毎月勤労統計により算定した労働者
一人あたりの基準年間平均給与額の3倍の額を相当程度上回る水準として政令で
定めることになる。また健康管理を行うため、対象労働者が事業場内にいた時間
(労使委員会の決議に基づく)と事業場外において労働した時間との合計時間
(健康管理時間)を把握する措置を政令による方法により使用者が講じなければ
ならない。

 さらに対象労働者に対しては、労使委員会の決議及び就業規則などにより、労
働者ごとに政令で定める休息時間の確保と深夜業の回数制限、前出の健康管理時
間を1ヵ月又は3ヵ月についてそれぞれ政令で定める時間を超えない範囲内とする
こと、4週間を通じ4日以上かつ1年間を通じ104日以上の休日を確保すること、そ
して健康及び福祉確保のための有給休暇の付与と健康診断の実施、苦情処理に関
する措置、同意しなかった対象労働者への不利益取扱いの禁止、などが使用者に
義務づけられる。
 改正労働基準法の法案要綱には、労働安全衛生法の一部改正も盛り込まれ、医
師による面接指導(1ヵ月あたり40時間を超えた時間が100時間超の労働者)、面
接指導の結果による職務内容の変更、有給休暇の付与、健康管理時間の短縮、な
どの措置が使用者に義務づけられる。
 労働時間等の設定に関する特別措置法も一部改正され、「労働時間等の設定」
の定義に、深夜業の回数及び終業から始業までの時間が追加されるとともに、一
定の要件を満たす衛生委員会を労働時間等設定改善委員会とみなす現行規定は廃
止される。

 施行期日は平成28年4月1日からだが、60時間超の中小企業適用猶予の廃止規定
は平成31年4月1日をそれぞれ予定している。

 国会は平成27年度政府予算案審議の真最中。各省の個別法案審議は4月からだ
が、防衛関連、地方創生関連など優先課題が山積し、厚生労働委員会での実質審
議は5月からとなれば、あまりにも審議日程が厳しい。国会全体での法案審議の
順番、さらに厚生労働委員会における社会保障関連と労働関連との重要度、加え
て労働関連だけでもどの法案を野党との交渉法案とするのか(例えば改正労基法
と改正労働者派遣法との国対委での取引き)、どうもすんなり行きそうにない。

                           (津山 勝四郎)


編┃集┃後┃記┃
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 御茶ノ水駅の脇を流れる神田川土手に梅の花が咲きました。
南からは桜の開花便りも伝えられ、春の訪れが近づいています。

フランスの経済学者トマ・ピケティ氏が1月下旬から2月初めまで来日し、テレ
ビ、新聞、雑誌等に連日登場していました。
著書の「21世紀の資本」(みすず書房)で“格差”が拡大していることを示してい
ます。
この本は728ページ、厚さ4センチでベストセラーとなっていますが、皆様はお
読みになりましたか。
私は、購入直前に友人より本の厚さを聞き、本の購入を諦めてしまいました。

春闘が本格化し、大手企業の経営者は賃上げに前向きです。
一方、中小企業は円安や材料費の高騰の影響で厳しい状況です。
「大手企業と中小企業」、「正社員と非正規社員」の格差の拡大傾向が
あります。

 4月1日より「改正パート労働法」が施行されます。
 パートタイマー等の非正規社員も重要な戦力です。働きやすい環境を整備しま
しょう。                           (白石)


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代表 白石多賀子 東京都新宿区神楽坂2-13末よしビル4階
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お楽しみいただければ幸いです。
今後もさらに内容充実していきたいと思います。
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